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多要素認証と復旧 ― 「スマホを失くした日」を先に設計する

目安学習時間 13分

課題

全問正解でレクチャー完了です。

【問題1】

認証アプリもバックアップコードも失くした会員の二段階認証を、管理者が解除するときの考え方として、この講座に合うものはどれですか。

[選択肢]

【問題2】

ログイン画面にだけ二段階認証を足したとき、残りやすい穴としてこの講座が挙げているものはどれですか。

[選択肢]
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学ぶ目的

多要素認証とは

本人であることを、種類の違う2つ以上のもので確かめる方法です。

  • 知っているもの … パスワード
  • 持っているもの … スマホの認証アプリ
  • 本人そのもの … 指紋・顔

認証アプリは、30秒ごとに変わる6桁のコードを表示します。サーバーとアプリが同じ秘密の値と今の時刻から同じコードを計算するので、通信しなくても一致します。この方式を TOTP と呼びます。

naminori の二段階認証(2026-10-19)

naminori の会員は、設定画面から二段階認証を使えるようにできます。設計で決めたことは次のとおりです。

場面 決めたこと
有効にする QRコードを認証アプリで読み、表示されたコードが合ったときだけ有効にする
予備 バックアップコード(1回だけ使える予備の合言葉)を、そのとき一度だけ表示する。サーバーには照合用の値だけを残し、使ったものは使えなくする
ログイン パスワードが合っても、コードを入れるまではログインさせない。続けて間違えたら、パスワードからやり直し
使い回し 一度通ったコードは、同じ30秒の中でも二度は通さない
無効にする パスワードとコードの両方が要る
知らせる 有効・無効が切り替わったら、本人にメールで知らせる
全部失くした 問い合わせで本人確認をしてから管理者が解除し、本人にメールで知らせる

認証アプリの秘密の値は、データベースの中でも暗号化して保存しています。

後から困ること① ログイン画面以外の入口から迂回される

二段階認証をログイン画面にだけ足すと、穴が残ります。パスワード再設定のリンクやメールアドレス確認のリンクを開くと、そのままログインする作りが多いからです。メールを乗っ取られたら、コード無しで入られます。

naminori では二段階認証を入れたときに、二段階認証を使っている会員は、この2つのリンクからはログインさせず、コードの入力に進ませるようにしました。ログインできる入口を全部数えてから足す必要があります。第1回の「主体 × 入口」の表が、ここで効きます。

後から困ること② 復旧を決めずに出す

スマホの買い替え・故障・紛失は、必ず起きます。復旧手段を決めずに出すと、本人なのに入れない人が問い合わせに並びます。バックアップコードを最初に配り、それも失くしたときの手順まで決めてから出します。

後から困ること③ 解除の手続きが一番弱い入口になる

「スマホを失くしました」と言えば解除してもらえるなら、攻撃者もそう言います。管理者による解除は、本人確認の手順を決めてから行い、解除したら本人に知らせます。本人が知らない解除に、本人が気づけるようにするためです。

このレクチャーで学ぶこと

  • 多要素認証と認証アプリ(TOTP)の仕組み
  • naminori の二段階認証で決めたこと
  • ログイン画面以外の入口から迂回される
  • 復旧と解除の手続きを先に決める

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