プログラミングスクールは「やめとけ」と言われる理由と失敗しない選び方を解説
執筆・監修: 徐 聖博/株式会社シンシア 代表取締役社長
近年、エンジニアを目指す人が増え、プログラミングスクールも増加している傾向にあります。一方で「プログラミングスクールはやめとけ」という意見もネットやSNSで見られます。
目次
プログラミングスクールは「やめとけ」と言われる理由と失敗しない選び方を解説

「プログラミングスクールはやめとけ」。ネットやSNSでそんな言葉を目にして、申し込みの手が止まった人もいるのではないでしょうか。近年、エンジニアを目指す人が増え、プログラミングスクールも増加している傾向にあります。その裏側で、こうした否定的な声もまた、確かに存在します。
では、その声はどこまで本当なのでしょうか。「やめとけ」と言われる理由をひとつずつ掘り下げていくと、後悔しないスクールの選び方や、スクール以外の学習方法まで、少しずつ輪郭が見えてきます。
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プログラミングスクールが「やめとけ」と言われる理由とは?

プログラミングスクールが「やめとけ」と言われる理由は、主に以下の5つです。
- 高額な受講料で費用対効果が見合わない場合がある
- 学習内容が自分のレベルや目的に合っていない場合がある
- 講師の質やサポート体制が不十分な場合がある
- 就職・転職サポートが不十分な場合がある
- スクール側の誇大広告や強引な勧誘に注意が必要
高額な受講料で費用対効果が見合わない場合がある
プログラミングスクールの受講料は、決して安くありません。数十万円という金額をかけても、必ずしもエンジニアとして就職できるとは限らない。それだけに、費用対効果が見合わないと感じる人が出てくるのです。
だからこそスクールを選ぶときは、料金体系が明確かどうか、提供されるサービスの内容が自分の目指すキャリアプランと一致しているかを、慎重に検討する必要があります。目に入る受講料だけでなく、教材費やサポート期間まで含めた総額を把握しておきましょう。
無料体験レッスンや説明会に足を運び、スクールの雰囲気や講師の質を自分の目で確かめておくのも有効です。費用対効果に納得できてから、受講を決めても遅くはありません。
学習内容が自分のレベルや目的に合っていない場合がある
プログラミングスクールには、さまざまなコースがそろっています。ところが、自分のレベルや目的に合わないコースを選んでしまうと、その効果はほとんど期待できません。
初心者向けのコースでいきなり高度な内容を扱われたり、逆に経験者向けのコースで基礎の説明が延々と続いたりすれば、学ぶ意欲はたちまちしぼんでしまいます。
こうしたずれを避けるには、まず自分のスキルレベルと学習目標をはっきりさせ、スクールに相談しながら適切なコースを見極めることが大切です。Webサイトや資料を眺めるだけで終わらせず、実際に問い合わせて、コース内容やカリキュラムを詳しく聞いてみましょう。
可能であれば、実際に授業を見学したり、卒業生の生の声を聞いたりできると、なお安心です。
講師の質やサポート体制が不十分な場合がある
同じ料金を払っても、講師の質やサポート体制はスクールによって大きく異なります。経験豊富な講師から質の高い指導を受けられれば、スキルは効率よく伸びていきます。反対に、講師の質が低かったり、サポートがなかなか受けられなかったりすると、せっかくの学習効果も薄れてしまうかもしれません。
この差は、受講前にある程度見抜けます。講師の業界経験や指導経験、資格といった経歴に目を通しておきましょう。質問への回答にどれくらい時間がかかるのか、サポート体制はどうなっているのかも、事前に確かめておきたいところです。
そこへ受講生の口コミや評判も重ね合わせれば、講師の質やサポート体制が充実したスクールを、より確かに選び取れます。
就職・転職サポートが不十分な場合がある
就職や転職のサポートをうたうスクールは少なくありません。ただ、その中身にはばらつきがあります。ポートフォリオ作成の指導や面接対策が名ばかりで終われば、いざ就職活動という段になって苦労することになりかねません。
見極めの手がかりは、実績です。卒業生が過去にどれだけ就職できているのか、どのような企業へ進んでいるのかを、まず確認しましょう。
あわせて、ポートフォリオ作成や面接対策といった具体的なサポート内容にも目を向けましょう。卒業生の就職活動の体験談を調べたり、スクールのキャリアカウンセラーに直接相談したりすると、実態が見えてきます。
スクール側の誇大広告や強引な勧誘に注意が必要
残念ながら、一部のスクールでは実績を誇張したり、強引な勧誘を行ったりするケースも見られます。「未経験からでも3ヶ月でプロのエンジニアに!」という広告や、「今すぐ申し込めば受講料が半額!」という誘い文句。耳ざわりのよい言葉ほど、いったん立ち止まって疑ってみる必要があります。
こうした売り文句に流されないためにも、受講前に複数のスクールを並べて比べ、信頼できる一校を選びましょう。スクールが用意したWebサイトや資料だけを鵜呑みにせず、運営とは無関係な第三者機関の評価や口コミにも目を通すのがおすすめです。
無料体験レッスンや説明会に足を運び、スクールの雰囲気や担当者の対応をその場で確かめておくことも大切です。
プログラミングスクールで失敗する人の特徴

同じスクールに通っても、伸びる人とそうでない人がいます。期待した成果が得られずに失敗してしまう人には、実はいくつかの共通点が見られます。主な特徴は、以下の5つです。
- 学習姿勢が受動的になっている
- 目標設定があいまいなまま受講している
- 自己学習が不足している
- スクールの選び方を間違えている
- コミュニティを有効活用していない
学習姿勢が受動的になっている
スクールに通いさえすれば、講師がすべて教えてくれる。そう思い込んでいる人は、要注意です。
プログラミング学習では、自ら考え、手を動かすことが欠かせません。言われたことをこなすだけの受動的な学習では、スキルはいつまでも身につかないのです。
求められるのは、自ら学び、進んで質問する姿勢です。授業で分からなかったことは、そのままにせず、その場で講師にぶつけてみましょう。
その一つひとつの積み重ねが、確かなプログラミングスキルへとつながっていきます。
目標設定があいまいなまま受講している
「とりあえずプログラミングを学んでみたい」。この程度のあいまいな目標では、学習のモチベーションは長続きしません。行き先が見えないまま通い続ければ、やがてスクールに通う意味そのものを見失い、挫折へと近づいてしまいます。
そうならないために、「〇〇のWebアプリを開発したい」「〇〇系のエンジニアとして就職したい」といった具体的な目標を掲げましょう。ゴールがはっきりすれば、日々の学習にも自然と熱が入ります。
目指すエンジニア像をありありと思い描いたり、作りたいアプリの構成を紙に書き出したりするのがおすすめです。そこから逆算して、目標達成までの学習計画を立てておけば、道に迷いにくくなります。
自己学習が不足している
スクールの授業だけで十分だと考えている人も、同じように注意が必要です。プログラミングスキルは、一夜漬けでは身につきません。授業で学んだことを復習し、自分でコードを書く時間を、意識して確保しましょう。
こうした自己学習を重ねるほど、知識は定着し、応用力もついてきます。授業で学んだ内容を復習したり、自分でアプリを作ってみたりするのが効果的です。地道な積み重ねこそが、プログラミングスキルを着実に押し上げてくれます。
スクールの選び方を間違えている
そもそもの入り口、スクール選びでつまずく人もいます。自分のレベルや目標に合わないスクールを選んでしまうと、学習効果が得られないばかりか、貴重な時間もお金も無駄になってしまいます。
後悔しないためには、無料体験レッスンや説明会に参加し、じっくり検討することです。Webサイトや資料を眺めるだけでなく、実際に足を運んで、雰囲気や講師の質を肌で感じておくことが大切です。
そこに卒業生の口コミや評判も加えれば、自分に本当に合ったスクールが見えてきます。
コミュニティを有効活用していない
見落とされがちですが、プログラミングスクールには、他の受講生や講師と交流できるコミュニティが用意されていることも少なくありません。これをうまく使えば、モチベーションを保ちやすくなり、就職活動の情報も自然と集まってきます。
逆に、コミュニティに背を向けてひとりで学習を進めていると、孤独を感じやすく、それがそのまま挫折につながることもあります。ためらわずにコミュニティへ飛び込み、他の受講生や講師と交流しましょう。
たとえば、勉強会や交流会などに参加したり、SlackやDiscordなどのオンラインコミュニティで情報交換をしたりすることがおすすめです。
プログラミングスクールを利用するメリット
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プログラミングスクールを利用するメリットは、主に以下の4つです。
- 効率的な学習がしやすい
- 仲間と交流できる
- 手厚いサポートが受けられる
- 転職支援を受けられる場合がある
効率的な学習がしやすい
独学でつまずくのは、たいてい「次に何を学べばいいか」が分からなくなる瞬間です。スクールなら、体系化されたカリキュラムと経験豊富な講師の指導が、その迷いを取り除いてくれます。だからこそ、独学で挫折しがちな初心者でも、効率よくプログラミングスキルを身につけられるのです。
ただし、カリキュラムに沿って進めるだけでは、その利点を十分には引き出せません。積極的に質問し、課題に食らいついていく姿勢が大切です。スクールの学習サポートを活用したり、他の受講生と協力し合ったりすることも、効率を高める鍵になります。
仲間と交流できる
同じ目標を持つ仲間がそばにいる。これも、スクールならではのメリットです。情報を交換し、励まし合ううちに、ひとりでは越えられなかったはずの壁も、いつのまにか越えられるようになります。
勉強会や交流会に顔を出したり、オンラインコミュニティで情報交換をしたりするのがおすすめです。仲間と協力してアプリを開発したり、就職活動の情報を共有し合ったりすれば、学びはさらに広がっていきます。
手厚いサポートが受けられる
多くのスクールでは、質問対応やキャリア相談といった手厚いサポートが用意されています。分からないことをすぐ聞ける環境があるだけで、学習は驚くほど進めやすくなります。
せっかくの制度も、使わなければ意味がありません。質問対応の時間やキャリアカウンセラーとの面談枠を前もって把握し、遠慮なく使い倒しましょう。カウンセラーの経歴や実績を事前に調べておけば、より安心して相談できます。
転職支援を受けられる場合がある
プログラミングスクールの中には、ポートフォリオ作成や面接対策まで手がける、転職支援に力を入れたところもあります。こうした手厚いサポートのあるスクールを選べば、未経験からでもエンジニアへの転職をぐっと成功させやすくなります。
具体的には、ポートフォリオ作成の助言をもらったり、面接対策として模擬面接に臨んだりするのがおすすめです。
スクールが紹介する企業に応募したり、キャリアカウンセラーに相談したりするのも効果的です。表には出てこない非公開の求人を抱えていることもあるので、遠慮せず相談してみましょう。
また、現役エンジニアに相談できる転職サイトのナミノリでは、未経験者に向けたエンジニアの求人を多数紹介しています。転職に関して現役エンジニアに相談をしたい方は、ぜひご活用ください。
プログラミングスクールを利用するデメリット

プログラミングスクールはメリットばかりではありません。デメリットもきちんと把握した上で、受講を検討しましょう。主なデメリットは以下の4つです。
- 費用がかかる
- 時間が決まっていることがある
- 受け身になりやすい
- 必ずしも転職できるとは限らない
費用がかかる
やはり最初にのしかかるのは、費用です。プログラミングスクールの受講料は、決して安くありません。だからこそ、かかる費用と得られるスキルや知識を天秤にかけ、費用対効果を慎重に見極めたうえで、受講を決めましょう。
判断の材料になるのは、卒業生の就職実績や、受講期間中に身につくスキルです。加えて無料体験レッスンや説明会に参加し、その費用を払う価値があるスクールかどうかを、自分の目で見きわめましょう。
時間が決まっていることがある
スクールによっては、授業の時間があらかじめ決められている場合があります。仕事を抱える社会人や、日中に手が離せない人にとって、この時間の縛りは意外と重くのしかかります。だからこそ、自分のライフスタイルに合ったスクールを選ぶことが大切なのです。
時間の自由がききにくい人は、オンラインで受講できるスクールや、夜間・週末に授業のあるスクールを探してみましょう。受講期間や学習時間を柔軟に調整できるスクールなら、途中で通えなくなるリスクも小さく、最後まで走り切りやすくなります。
受け身になりやすい
手厚いサポートには、思わぬ落とし穴もあります。教えてもらうことに慣れすぎると、いつのまにか受け身の学習になりがちなのです。プログラミングスキルを習得するには、自ら学びにいく姿勢が欠かせません。与えられるのを待つのではなく、自分から取りにいく。その意識が、確かなスキルを育てます。
授業で分からなかったことは、進んで質問したり、自分で試してみたりすることが大切です。授業時間の外でも、コードを書き、アプリを作る。その一手間を惜しまない姿勢が、受け身から自分を引き離してくれます。
エンジニアになった後も、学び続ける日々は変わりません。だからこそ、自主的に学習する習慣は、いまのうちに身につけておきたいものです。
必ずしも転職できるとは限らない
見落としてはいけないのは、スクールに通ったからといって、必ずエンジニアに転職できるわけではないという事実です。最後にものをいうのは、個人のスキルや努力にほかなりません。
カリキュラムに沿って学習を進めるだけで満足せず、並行して転職に向けた活動にも手をつけておくことが大切です。ポートフォリオの作成や面接の対策は、スクールの力を借りながら着実に進めていきましょう。
プログラミングスクール以外の学習方法

スクールだけが、プログラミングを学ぶ道ではありません。ほかにもいくつかの方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ここで取り上げる次の3つを見比べて、自分に合った学習方法を見つけましょう。
- 書籍で学ぶ
- 学習アプリやWebサービスで学ぶ
- オンラインの学習講座で学ぶ
書籍で学ぶ
書籍での学習は、自分のペースで進められるのが魅力です。ただし、その手軽さは裏を返せば孤独でもあります。すぐそばに質問できる人がいないため、つまずいた疑問をなかなか解消できない、というのが弱点です。
さらに、体系的にまとめられた本を選ばないと、知識に穴が空いたまま進んでしまい、エンジニアになったあとで実務に必要な知識が抜けていた、と気づくこともあります。
その孤独を埋めるために、分からないことが出てきたら、質問サイトやコミュニティを頼りましょう。
学習アプリやWebサービスで学ぶ
学習アプリやWebサービスは、すきま時間に合わせて動かせるぶん、とにかく手軽に始められるのが強みです。ただし、教材によっては学びが断片的になりがちで、しかも質問できる相手がいない。この二点は、あらかじめ覚悟しておく必要があります。
この弱点を補う鍵は、教材選びにあります。「Progate」や「ドットインストール」などは、初心者でも体系立てて学べるよう構成されています。さらに、質問機能のついた教材を選べば、つまずいても孤立せずに済み、挫折しにくくなります。
オンラインの学習講座で学ぶ
オンラインの学習講座は、スクールより費用を抑えながら、質の高い授業を受けられるのが魅力です。そのぶん、進み具合を管理してくれる人はいません。自分を律する力が問われる、というのが裏側にあるデメリットです。
だからこそ、まず学習計画を立て、その通りに進めることが肝心です。毎日決まった学習時間を確保したり、週ごとの目標を決めたりすると、ペースを崩しにくくなります。オンラインコミュニティに参加して、他の受講生と交流したり質問したりするのも有効です。
まとめ

冒頭で目にした「やめとけ」という声は、まったくの的外れではありませんでした。プログラミングスクールは、効率的にスキルを習得し、エンジニアへの転職を成功させるための有効な手段の1つです。ただし、スクール選びを間違えたり、受け身な学習に流されたりすれば、期待した成果は得られません。「やめとけ」という言葉が指しているのは、たいていこのつまずきの部分なのです。
やめとけと言われる理由も、失敗する人の特徴も、ここまで見てきた通りです。その中身を知ったいまなら、あの言葉に足を止められることはもうありません。申し込みの前でためらっていた手を、自分に合った方法を選び取るために、もう一度動かしてみましょう。
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