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学ぶ目的
公開してからが本番
サービスは、作って公開したら終わりではありません。使われ始めると、思ってもいなかった入力が届き、外部のサービスが止まり、ある日の変更が別の場所を壊します。
作ったものを動かし続け、壊れたら直す仕事を、保守運用と呼びます。この講座では、その中でも一番最初に任されることの多い「エラーが起きたときの対応」を扱います。
ここでいう障害は、利用者が期待どおりにサービスを使えない状態のことです。画面が真っ白になる、ボタンを押しても進まない、表示が間違っている、どれも障害です。
障害対応の6つの段階
障害対応は、次の6つの段階に分けて考えます。
| 段階 | やること | 飛ばすと、後から困ること |
|---|---|---|
| 1. 気づく | 異常を知る | 気づかないまま、被害が何週間も続く |
| 2. 影響を確かめる | 誰が・何を・いつから困っているか | 誰に連絡すべきか、後で分からない |
| 3. 一時対応(止血) | 被害の広がりを止める | 調べている間も利用者が困り続ける |
| 4. 原因を調べる | なぜ起きたかを突き止める | 同じ障害がまた来る |
| 5. 恒久対応 | 原因を直し、再発を防ぐ | 直したつもりで、別の形で再発する |
| 6. 記録する | 何が起きて何をしたかを残す | 半年後に同じ調査をゼロからやる |
急いでいるときほど、3の次にいきなり「直った、終わり」にしたくなります。でも、飛ばした段階のツケは後から、利子付きで返ってきます。この講座は、その「後から困ること」を毎回具体的に見ていきます。
naminori で実際に起きたこと:6週間、誰も気づかなかった
naminori では、毎日決まった時刻に動く処理(定期処理)がいくつかあります。新しい記事を検索エンジンに知らせるための一覧(サイトマップ)を作る処理、求人を検索エンジンに知らせる処理などです。
2026年8月、週ごとの数字をまとめていたところ、公開した記事が5日間、検索結果に1回も表示されていないことに気づきました。たどっていくと、サイトマップが約6週間前から更新されていませんでした。
- サーバに入れる道具の管理方法を変えたときから、定期処理が起動すらしていなかった
- 定期処理は実行結果を捨てる設定で動いていたので、失敗しても何も残らず、誰にも知らされなかった
- 巻き添えで、求人を検索エンジンに知らせる処理も止まっていた
原因そのものは設定の問題でした。でも、6週間も続いた理由は「気づく」段階が無かったことです。この件のあと、定期処理が失敗したら通知が届くようにし、さらに「作られるはずのものが2日以上古ければ知らせる」見張りも足しました。
この講座の進め方
- 第2回 … 影響を確かめて報告する
- 第3〜4回 … ログの置き場所と読み方
- 第5回 … エラー追跡ツールの読み方
- 第6回 … 原因の切り分け
- 第7回 … 一時対応(止血)
- 第8回 … 恒久対応と記録
このレクチャーで学ぶこと
- 保守運用と障害の意味
- 障害対応の6つの段階
- 段階を飛ばすと後から困ること
- 定期処理が6週間止まっていた実例
質問
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#1
未完了
保守運用とは何か ― 障害対応の6つの段階と「後から困る」の正体
#2
未完了
最初の15分 ― 影響を確かめて、短く報告する
#3
未完了
ログはどこにあるか ― アプリ・Webサーバ・システムの3つ
#4
未完了
ログを読む ― tail・grep・sort | uniq -c で「多い・最初・同じ」を探す
#5
未完了
エラー追跡ツールを読む ― スタックトレースと「届かないエラー」
#6
未完了
原因の切り分け ― 再現・直近の変更・層・半分にする
#7
未完了
一時対応(止血) ― 戻す・止める・再起動の前に証拠とデータを残す
#8
未完了