学習することができます。
学ぶ目的
いきなり直し始めない
エラーの知らせを受けたとき、真っ先にコードを開きたくなります。でも最初にやるのは、どれくらい困っている人がいるかを確かめることです。影響の大きさで、次にやること(すぐ止血するか、落ち着いて調べるか)が変わるからです。
確かめる4つのこと
| 問い | 例 |
|---|---|
| 誰が困っているか | 全員か、一部(特定の画面・ブラウザ・会員だけ)か |
| 何ができないか | 画面が開けない/送信できない/表示が間違っている |
| いつからか | 最初のエラーの時刻。直前に何か変えていないか |
| 今も続いているか | 最後のエラーの時刻。止まっていれば急ぎ度が下がる |
できれば、利用者と同じ操作を自分でやってみます。「自分の画面でも起きる」「起きない」のどちらも大事な手がかりです。
実例1:全部の画面が壊れたように見えた
naminori で、4分ほどの間に同じエラーが76件届いたことがあります。最初は求人一覧の画面でした。調べると、記事一覧・講座一覧・記事の個別ページでも同じエラーが出ました。
ただし、条件を変えて試すと、影響はもっと狭いことが分かりました。
| アクセスの仕方 | 結果 |
|---|---|
| 日本語をそのまま入れたURL(ブラウザなら変換して送る) | エラー |
| 日本語を変換済みのURL(普通のブラウザが送る形) | 正常 |
| 現在地の表示(パンくず)が無いトップページ | 正常 |
76件は、日本語を変換せずに送ってくる1つの送信元からのものでした。普通にブラウザで使っている人には起きにくい障害です。「全部の画面が壊れた」と報告していたら、必要以上に騒ぎになっていたところです。
実例2:影響は「画面」だけではない
もう1つの実例です。naminori では、ある時期から求人への応募は保存されているのに、応募した人の画面には「失敗しました」と表示される不具合がありました。応募の後に社内へ通知する処理に誤りがあり、そのエラーで全体が失敗扱いになっていたのです。
この場合の影響は、エラー画面が出たことだけではありません。
- 応募は届いているのに、応募した人は「失敗した」と思っている
- もう一度応募しようとして、「応募済み」と言われて混乱するかもしれない
- 企業への連絡が遅れているかもしれない
直したあと、その期間に応募した人へ連絡するかを判断する必要がありました。影響を確かめずにコードだけ直すと、誰に何を伝えるべきかが後で分からなくなります。
短く報告する
影響を確かめたら、15分以内を目安に、関係する人へ一度報告します。全部分かってからでは遅すぎます。
【障害】求人への応募で「失敗しました」と表示される
影響: 10:13 以降、応募した4件すべて。応募のデータ自体は保存されている
今も: 続いている(最後は 10:14)
分かっていないこと: 原因
次の報告: 10:45
「分かっていないこと」と「次の報告の時刻」を書くのがポイントです。報告が無いと、周りの人が同じ調査を始めたり、憶測で話が広がったりします。
このレクチャーで学ぶこと
- 直し始める前に影響を確かめる理由
- 誰が・何が・いつから・今も、の4つ
- 影響を広く見積もりすぎた実例
- データへの影響を見落とさない
- 短い報告の書き方
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