インフラエンジニアに向いている人の特徴とは?適性やスキルを徹底解説

ITシステムの基盤を支える「インフラエンジニア」は、企業の円滑な業務運営において重要な職種です。
目次
インフラエンジニアに向いている人の特徴とは?適性やスキルを徹底解説

ITシステムの基盤を支える「インフラエンジニア」は、企業の円滑な業務運営において重要な職種です。サーバーやネットワークの設計・構築・運用・保守を担当し、システムの安定稼働を支える重要な役割を果たします。
しかし、インフラエンジニアに向いている人と向いていない人がいることも事実です。
本記事では、インフラエンジニアにはどのようなスキルや特性が求められるのかを解説しますので、これからインフラエンジニアを目指す方や適性を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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インフラエンジニアとは?

はじめに、インフラエンジニアについて「基本業務」と「働き方と勤務環境」に分けて解説します。
インフラエンジニアの基本業務
インフラエンジニアは、ITシステムの基盤となるインフラ(サーバー、ネットワーク、データベースなど)の設計、構築、運用、保守を担う専門職です。
システムの安定稼働を支え、障害発生時には迅速な復旧作業を行います。例えば、企業のWebサイトが安全に閲覧できるようにサーバーを構築したり、社内ネットワークがスムーズに通信できるように設定したりします。
また、クラウドサービスの導入支援やセキュリティ対策も重要な業務です。これらの業務は、縁の下の力持ちとしてITシステムの安定稼働を支える重要な役割であり、正確性と責任感が求められる業務と言えるでしょう。
インフラエンジニアの働き方と勤務環境
インフラエンジニアの働き方は、プロジェクトや企業の規模によって異なりますが、基本的にチームで協力して業務を進めます。
勤務環境はオフィス内での作業が中心ですが、データセンターや顧客先での作業が発生することもあります。また、24時間365日体制でシステムを監視・運用するため、夜勤や休日出勤が必要になる場合もあります。夜間に行われることが多いシステムのアップデート作業や急な障害発生時に夜間や休日出勤が発生するかもしれません。
近年では、クラウドサービスの普及によってリモートワークを導入する企業もあり、柔軟な働き方が可能になっている企業も増えてきています。
インフラエンジニアに向いている人の特徴

インフラエンジニアに向いている人の特徴は、主に以下の6つです。
- システムが好きな人
- 慎重かつ正確な作業ができる人
- トラブル対応に冷静に対処できる人
- 地道な作業や保守業務に責任を持って取り組める人
- 論理的に物事を考えられる人
- コミュニケーション能力がある人
システムが好きな人
インフラエンジニアは、ITシステムの基盤を支える仕事であるため、システムに対する深い興味と情熱が欠かせません。新しい技術やシステム構成に常に興味を持ち、積極的に学習する姿勢が求められます。
そのため、新しい技術やネットワーク機器が登場した際に、その仕組みや利点を理解しようと努力する人が向いています。システム構築や運用における課題解決に喜びを感じ、常に改善意識を持って取り組むことが大切です。
また、システム全体を把握し、各要素がどのように連携しているかを理解できる人も、インフラエンジニアとしての適性が高いと言えるでしょう。
慎重かつ正確な作業ができる人
インフラエンジニアの業務は、システムの安定稼働に直結するため、慎重かつ正確な作業が求められます。
設定ミスや作業の遅延は、システム全体の停止や情報漏洩につながる可能性があります。例えば、サーバーの設定変更を行う際に、パラメータを一つでも間違えるとシステムがダウンしてしまうかもしれません。
そのため、細かい部分にも注意を払い、確認作業を徹底できる人が向いています。また、手順書や設計書に沿って正確に作業を進める能力も重要です。常に高い品質を意識し、ていねいな作業を心がけられる人が向いています。
トラブル対応に冷静に対処できる人
インフラエンジニアは、システム障害やトラブル発生時に、冷静かつ迅速に対応する能力が求められます。
障害発生時には、原因を特定し、適切な復旧手順を踏む必要があります。例えば、サーバーダウンが発生した際に、ログを解析し、原因を特定して迅速に復旧作業を行う人が求められます。パニックにならず、状況を的確に把握し、論理的に解決策を導き出す能力が重要です。
地道な作業や保守業務に責任を持って取り組める人
インフラエンジニアの業務は、システムの安定稼働を維持するために、地道な作業や保守業務が欠かせません。
例えば、定期的なサーバーのメンテナンスやバックアップ作業、ログ監視などが含まれます。これらの作業は、目立つ成果を上げにくい業務内容ですが、システム全体の安定稼働を支える重要な役割を果たします。
そのため、ルーチンワークにも責任感を持ち、コツコツと作業を継続できる人が向いています。また、システムの長期的な安定稼働を意識し、常に改善点を探求する姿勢も大切です。
論理的に物事を考えられる人
インフラエンジニアは、複雑なシステム構成やトラブルの原因を論理的に分析し、解決策を導き出す能力が求められます。
例えば、ネットワーク障害が発生した際に、ネットワーク構成図やログ情報を分析し、原因を特定する必要があります。問題解決のためには、仮説を立て、検証を行い、最適な解決策を見つけ出す論理的思考力が重要です。
また、システムの設計や構築においても、論理的な思考に基づいて最適な構成を検討する必要があります。常に客観的な視点を持ち、論理的に物事を考えられる人が、インフラエンジニアとして活躍できるでしょう。
コミュニケーション能力がある人
インフラエンジニアは、チームで協力して業務を進めることが多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。
例えば、システム構築プロジェクトでは、開発チームや運用チーム、顧客など、さまざまな関係者と連携する必要があります。そのため、自分の考えを正確に伝え、相手の意見を適切に理解する能力が重要です。
また、トラブル発生時には、関係各部署と連携し、状況を共有しながら解決策を見つけ出す必要があります。円滑なコミュニケーションを通じて、チーム全体のパフォーマンスを向上させることが、インフラエンジニアの重要な役割の一つです。そのため、コミュニケーション能力がある人もインフラエンジニアに向いていると言えるでしょう。
インフラエンジニアに向いていない人の特徴

インフラエンジニアに向いていない人の特徴は、主に以下の4つです。
- プログラムを書くことが好きな人
- 細かい作業が苦手な人
- 夜勤や緊急対応に抵抗がある人
- 成果が目立つ業務が好きな人
プログラミングが好きな人
インフラエンジニアの主な業務は、システムの基盤となるインフラの構築・運用・保守です。スクリプト言語(Python、Shellなど)を使って自動化や効率化を行うことはありますが、開発エンジニアのようにコードを主体とする業務ではありません。
そのため、プログラミングを主体とした開発業務に興味がある人は、インフラエンジニアよりも開発エンジニアの方が向いている可能性があります。
細かい作業が苦手な人
インフラエンジニアの業務は、細かい設定や確認作業が多いため、ていねいで正確な作業が求められます。
例えば、サーバーの設定ミスやネットワークの接続ミスは、システム全体の停止につながる可能性があります。そのため、細かい作業を根気強くこなせない人は、インフラエンジニアの業務にストレスを感じるかもしれません。
一方で、細かい部分にまで気を配り、正確な作業を徹底できる人は、インフラエンジニアとしての適性が高いと言えるでしょう。
夜勤や緊急対応に抵抗がある人
インフラエンジニアは、システムの安定稼働を24時間365日体制で監視・運用するため、夜勤や休日出勤、オンコール対応が必要になる場合があります。
例えば、システムのアップデート作業はシステムに影響の少ない夜間、障害発生時には緊急対応が求められます。そのため、不規則な勤務体系や緊急対応に抵抗がある人は、インフラエンジニアの働き方に適応するのが難しいかもしれません。
一方で、柔軟な働き方に対応できる人は、インフラエンジニアとして活躍できるでしょう。
成果が目立つ業務が好きな人
インフラエンジニアの業務は、システムの安定稼働を支える縁の下の力持ちであり、目立つ成果を上げにくい場合があります。
例えば、システムのトラブルがなく、安定稼働が続いている場合、インフラエンジニアの仕事は目立ちにくいかもしれません。そのため、成果が目に見える形で評価されたい人や、華やかな業務に憧れる人は、インフラエンジニアの仕事に物足りなさを感じる可能性があります。
一方で、システムの安定稼働を支えることにやりがいを感じられる人は、インフラエンジニアとして活躍できるでしょう。
インフラエンジニアに必要なスキルと知識

インフラエンジニアとして活躍するためには、以下のようなスキルと知識が必要です。
- ネットワークやサーバーの基礎知識
- クラウド技術(AWS・Azure・GCP)への理解
- トラブルシューティングの能力
- スクリプト言語の知識(Python・Shellなど)
- ドキュメントの作成能力
ネットワークやサーバーの基礎知識
インフラエンジニアは、ネットワークやサーバーに関する幅広い知識が必要です。
例えば、TCP/IPやDNS、ルーティングなどのネットワークプロトコルに関する知識や、LinuxやWindows ServerなどのサーバーOSに関する知識が求められます。
これらの知識は、システムの設計、構築、運用、保守において必要になります。また、ハードウェアに関する知識も、サーバーやネットワーク機器の選定やトラブルシューティングに役立ちます。
クラウド技術(AWS・Azure・GCP)への理解
近年、クラウドサービスの利用が拡大しており、インフラエンジニアにとってもクラウド技術への理解が重要です。
AmazonのAWS、MicrosoftのAzure、GoogleのGCPなどの主要なクラウドプラットフォームに関する知識や、クラウドサービスの設計、構築、運用経験が求められます。また、クラウド技術は日々進化しているため、常に最新情報をキャッチアップし、実践的なスキルを磨く必要があります。
トラブルシューティングの能力
インフラエンジニアは、システム障害やトラブル発生時に、迅速かつ正確に原因を特定し、解決策を実行する能力が求められます。
例えば、サーバーダウンやネットワーク障害が発生した際に、ログを解析し、原因を特定して復旧作業を行う必要があります。トラブルシューティングの能力は、経験だけでなく、論理的思考力や問題解決能力も重要です。
スクリプト言語の知識(Python・Shellなど)
インフラエンジニアは、日々の運用業務を効率化するために、スクリプト言語(Python、Shellなど)の知識が役立ちます。
例えば、サーバーの設定変更やログ収集、監視ツールの作成などを自動化することで、作業時間を短縮し、人的ミスを減らすことができます。スクリプト言語を習得することで、日々の業務を効率化し、より高度なシステム構築や運用が可能になるでしょう。
ドキュメントの作成能力
インフラエンジニアの業務では、システムの設計書や構築手順書、運用手順書など、さまざまなドキュメントを作成する能力も必要です。
これらのドキュメントは、チームメンバーや関係各部署との情報共有や、システムの保守・運用において重要な役割を果たします。そのため、分かりやすく正確なドキュメントを作成する能力が求められます。
未経験者でもインフラエンジニアを目指せるのか?

未経験者でもインフラエンジニアを目指すことは十分に可能です。その理由と目指すためのロードマップを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
未経験からでもインフラエンジニアになることはできる
インフラエンジニアは、専門的な知識やスキルが求められる職種ですが、未経験からでも目指すことは可能です。
なぜなら、近年はIT業界の人手不足からIT人材の需要が高まる中で、未経験者向けの研修プログラムや育成制度を導入する企業も増えているからです。また、オンライン学習プラットフォームや専門学校などで、インフラエンジニアに必要な知識やスキルを習得しやすくなったことも理由の1つです。
これらの理由から、文系や未経験者でもインフラエンジニアを目指しやすくなっていると言えるでしょう。
未経験からインフラエンジニアになるためのロードマップ
未経験からインフラエンジニアを目指すためのロードマップを5つのステップに分けて解説します。
STEP1:基礎知識の習得
インフラエンジニアの仕事は、ITシステムの基盤を支えることです。そのため、まずはITの基礎知識を幅広く学ぶ必要があります。具体的には、以下の分野を中心に学習を進めましょう。
- ネットワーク:TCP/IP、ルーティング、スイッチングなど
- サーバー:Linux、Windows ServerなどのサーバーOS、仮想化技術
- データベース:SQL、データベースの基礎知識
- セキュリティ:情報セキュリティの基礎知識
これらの知識は、書籍やオンライン学習サイト、ITスクールなどを活用して習得できます。未経験者向けの入門コースも多数存在するため、自分のレベルに合った学習方法を選びましょう。
STEP2:専門知識の習得と実践
基礎知識を習得したら、より専門的な知識と技術を身につける段階に移ります。具体的には、以下の分野に絞って学習を進めると良いでしょう。
- クラウド技術:AWS、Azure、GCPなどのクラウドサービス
- 仮想化技術:VMware、Dockerなどの仮想化ソフトウェア
- ネットワーク構築・運用:ネットワーク設計、構築、運用、トラブルシューティング
- セキュリティ対策:ファイアウォール、IDS/IPSなどのセキュリティ対策
これらの専門知識は、実際に手を動かしながら学ぶことが重要です。自宅にサーバー環境を構築したり、クラウドサービスの無料枠を利用したりして、積極的に実践経験を積みましょう。また、インターンシップに参加するのも有効な手段の1つです。
STEP3:資格の取得
資格は、自身のスキルレベルを客観的に証明する手段となります。インフラエンジニアの転職で有利になる資格は、以下のようなものがあります。
- CCNA
- LPIC
- AWS認定資格
これらの資格は、専門知識の習得と並行して取得を目指すと効率的です。資格取得を通じて、自身のスキルアップと市場価値の向上を図りましょう。また、ITパスポートなどのエンジニア全般に必要な資格も合わせて取得しておくと良いでしょう。
STEP4:インフラエンジニアの求人を探す
スキルと資格が身についたら、求人情報を探しましょう。求人サイトや転職エージェントを利用して、積極的に情報収集を行いましょう。未経験者歓迎の求人や、研修制度が充実している企業を選ぶと、安心してキャリアをスタートできます。
転職エージェントは、非公開求人を紹介してくれるだけでなく、応募書類の添削や面接対策などのサポートも行ってくれます。自分に合ったエージェントを見つけ、積極的に活用しましょう。
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STEP5:企業を研究して対策し応募する
応募する企業が決まったら、企業研究と面接対策を入念に行いましょう。企業のWebサイトや社員インタビューなどを参考に、企業理念や事業内容、求める人物像などを把握します。
面接では、自身のスキルや経験だけでなく、インフラエンジニアへの熱意や将来のキャリアプランを具体的に伝えられるように準備しておきましょう。また、企業によっては、技術的な質問や適性検査が行われる場合もあるため、過去の面接事例などを参考に十分に対策しておくことがポイントです。
まとめ

インフラエンジニアは、ITシステムの基盤を支える重要な役割を担う重要な仕事です。システムが好きで、慎重かつ正確な作業ができる人、トラブル対応に冷静に対処できる人、地道な作業や保守業務に責任を持って取り組める人、論理的に物事を考えられる人、コミュニケーション能力がある人が向いています。
未経験からでも目指すことは十分に可能であり、基礎知識の習得から始め、実践的なスキルを磨くことで、インフラエンジニアとしてのキャリアを築くことが可能です。
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