IT資格 公開 2026.07.11 更新 2026.10.11

基本情報技術者試験の難易度は?合格率やITパスポートとの違いを解説

エンジニアの登竜門を攻略する

執筆・監修: 徐 聖博/株式会社シンシア 代表取締役社長

基本情報技術者試験の難易度は?合格率やITパスポートとの違いを解説

基本情報技術者試験の難易度を合格率・勉強時間の目安から徹底解説。科目A・科目Bの内容、ITパスポートとの違い、未経験転職での評価まで網羅。エンジニアの登竜門と呼ばれる国家試験の全体像がわかります。

基本情報技術者試験の難易度は?合格率やITパスポートとの違いを解説

「エンジニアの登竜門」。基本情報技術者試験には、この呼び名がついて回ります。登竜門と言われると身構えますが、では実際どのくらい難しいのか、そしてITパスポートとは何がどう違うのか。名前の知名度が高いぶん、挑む前にその実態を確かめておきたくなるはずです。

位置づけはシンプルです。基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての基礎知識・技能を問う国家試験で、ITパスポートの一つ上のレベルにあたります。2023年に制度が大きく変わり、通年で受験できるようになったことで、以前より挑戦のハードルは下がりました。

ただ、受けやすくなったことと、やさしくなったことは別の話です。以下では、合格率・勉強時間・出題内容という三つの角度から難易度の実態を確かめ、ITパスポートとの違いや、未経験転職でどう評価されるかまで踏み込んでいきます。

基本情報技術者試験とはどんな試験?

基本情報技術者試験(FE)は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験のレベル2に位置する国家試験です。「ITエンジニアの登竜門」と呼ばれ、IT企業の新入社員が最初に目指す資格の定番になっています。

2023年4月からはCBT方式による通年実施へと制度が変わり、従来の春・秋の年2回開催から、都合のよい日程を選んで受験できるようになりました。試験は「科目A」と「科目B」の2つで構成されます。

項目 科目A 科目B
試験時間 90分 100分
出題数 60問 20問
内容 テクノロジ・マネジメント・ストラテジの知識問題 擬似言語によるアルゴリズム+情報セキュリティ
合格基準 600点以上(1,000点満点) 600点以上(1,000点満点)

科目Aは幅広い知識を問う四択問題、科目Bはプログラムの流れを読み解くアルゴリズム問題が中心です。特定のプログラミング言語ではなく「擬似言語」で出題されるため、言語の文法暗記よりも論理的に処理を追う力が問われます。

基本情報技術者試験の難易度と合格率

旧制度時代の合格率は25%前後で推移していましたが、通年CBT化された新制度以降はおおむね40%台で推移していると言われています。制度変更で問題形式が整理されたことや、受験日を自分で選べるようになったことが影響していると考えられます。

とはいえ「半分近く受かるなら簡単」と考えるのは早計です。受験者にはIT企業の社員や情報系の学生が多く含まれており、未経験者にとっては、アルゴリズムや2進数の計算など、初めて触れる概念を理解する必要がある骨のある試験です。国家試験全体で見れば「入門より一段上、しっかり対策すれば独学でも届く難易度」と捉えるのが実態に近いでしょう。

ITパスポートとの違い

よく比較されるITパスポートとの違いを整理します。

比較項目 ITパスポート 基本情報技術者試験
レベル レベル1(入門) レベル2(登竜門)
対象 ITを利用するすべての社会人・学生 ITエンジニアを目指す人・若手エンジニア
技術的な深さ 用語の意味を問う程度 アルゴリズムや擬似言語の読解まで問う
合格率の目安 約50%前後 約40%台と言われる
勉強時間の目安 100〜180時間程度 未経験で200時間前後と言われる

最大の違いは科目Bの存在です。ITパスポートが「ITを使う人」の試験なのに対し、基本情報は「ITを作る人」の試験であり、プログラミング的思考が試されます。IT学習が初めての方は、まずITパスポートの難易度はどれくらい?合格率や勉強のポイントで入門レベルから確認し、ステップアップする流れも有効です。

合格に必要な勉強時間の目安

必要な勉強時間は、IT・プログラミングの経験によって大きく変わります。

  • IT未経験者:200時間前後(半年程度かけてじっくり)
  • ITパスポート合格済み・IT業務経験あり:100〜150時間程度
  • 情報系の学習経験者:50〜100時間程度

未経験者がつまずきやすいのは科目Bのアルゴリズムです。知識の暗記で対応できる科目Aと違い、擬似言語のトレース(処理を1行ずつ追う練習)に慣れるまで時間がかかるため、学習時間の3〜4割を科目B対策に充てる配分がおすすめです。

未経験転職で基本情報技術者はどう評価される?

未経験からのエンジニア転職において、基本情報技術者試験の合格は有力なアピール材料になります。理由は次のとおりです。

  • 国家試験であり、ITの基礎体力を客観的に証明できる
  • 「入社後に学ぶ姿勢」を、実績で示せる
  • アルゴリズムの学習経験は、プログラミング研修の吸収の速さにつながる

ただし、資格だけで内定が決まるわけではありません。ポートフォリオや学習の継続性、志望動機と合わせて総合的に評価されるのが実情です。転職活動全体の進め方は未経験からITエンジニアになるにはで詳しく解説しています。また、目指す職種によって求められる知識も変わるため、エンジニアの種類とはで職種の全体像を把握しておくのもおすすめです。

合格するための勉強法のポイント

  • 科目Aは、参考書1周ののち過去問(旧制度の午前問題含む)を繰り返す。知識問題は演習量がそのまま得点になる
  • 科目Bは、公開されているサンプル問題・過去問題でトレースの練習を重ねる。頭の中だけで追わず、変数の値をメモしながら読むのがコツ
  • 通年試験なので、先に受験日を決めて逆算する。不合格でも一定期間を空ければ再挑戦できる
  • 2進数・確率などの計算問題は、捨てずに解法パターンを覚えると安定して得点できる

よくある質問(FAQ)

FEとはどういう資格ですか?

FEは基本情報技術者試験の略称で、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。ITを活用したサービスやシステム、ソフトウェアを「作る人」に必要な基本的な知識・技能を問う試験で、IPA自身が「ITエンジニアの登竜門」と位置づけ、キャリアの最初に受ける試験として勧めています。情報処理技術者試験のレベル2にあたり、ITパスポート(レベル1)の一つ上です。

基本情報技術者とITパスポートの違いは何ですか?

いちばん大きな違いは、対象者と、プログラミング的な思考を問う科目Bの有無です。ITパスポートはITを「使う」社会人向けのレベル1、基本情報はITを「作る」人向けのレベル2で、擬似言語で書かれたアルゴリズムを読む科目Bがあります。そのぶん基本情報のほうが難しく、勉強時間の目安もITパスポートの100〜180時間に対して、未経験なら200時間前後です。IT学習が初めてなら、ITパスポートで基礎を固めてから基本情報へ進む2段階ルートが現実的です。

IPA基本情報技術者試験の過去問は?

IPAの公式サイトで「公開問題」と「サンプル問題」が公開されています。CBT方式の試験は問題が毎回公開されるわけではないため、まずはこの2つで出題の形式(科目A 60問・科目B 20問)に慣れるのが確実です。紙の試験だった頃の過去問題も知識問題の練習には使えますが、2023年度から科目A・科目Bの形式に変わっている点に注意してください。

基本情報 CBT いつ受けれる?

通年で、受験日を自分で選んで受けられます。IPAは「CBT方式により随時実施」としており、年2回の決まった試験日はありません(令和4年度までは上期・下期の年2回でした)。申し込み時に、空いている試験会場と日時を選んで予約します。試験時間は科目Aが90分、科目Bが100分です。先に受験日を決め、そこから逆算して勉強計画を立てると崩れにくくなります。

基本情報技術者資格は難しいですか?

新制度以降の合格率はおおむね40%台と言われており、「半分近く受かる試験」ではあります。ただし受験者にはIT企業の社員や情報系の学生が多く含まれるため、この数字をそのまま未経験者の合格しやすさとして読むことはできません。未経験者にとっての難所は科目Bのアルゴリズムと、2進数などの計算問題です。逆に言えば、そこに時間を配分できれば独学でも十分に届く難易度です。

基本情報技術者試験は何ヶ月で合格できますか?

必要な勉強時間から逆算すると、IT未経験者は200時間前後、1日1〜2時間の学習で 4〜6ヶ月 が目安です。ITパスポート合格済み・IT業務経験がある方なら100〜150時間で2〜3ヶ月、情報系の学習経験者なら50〜100時間で1〜2ヶ月程度まで縮みます。2023年から通年CBT方式になり受験日を自分で選べるため、先に受験日を決めて逆算するほうが計画は崩れにくくなります。

基本情報技術者試験に落ちたら何回まで再受験できますか?

回数の上限はありません。通年CBT方式なので、一定の間隔を空ければ何度でも再挑戦できます(間隔のルールは変更されることがあるため、申し込み時に最新の受験規約を確認してください)。「何回落ちる人が多いか」の公式な統計は公表されていないため、平均受験回数として出回っている数字は参考程度に留めるのが安全です。年に2回しか機会がなかった旧制度と比べると、落ちてもすぐ立て直せるのが現行制度の利点です。

基本情報技術者試験は未経験でも合格できますか?

合格できます。実際に文系出身・IT未経験で合格する人は珍しくありません。ただし200時間前後の学習時間を見込み、特に科目Bのアルゴリズム対策に早めに着手することが重要です。手を動かしながら理解を進めたい場合は、ナミノリの無料の学習講座でプログラムの動きを実際に追ってみると、擬似言語のトレースが格段に読みやすくなります。

科目Bにプログラミング経験は必要ですか?

必須ではありません。科目Bは特定言語ではなく擬似言語で出題されるため、文法知識よりも処理を順に追う論理的思考が問われます。とはいえ、何らかの言語で簡単なプログラムを書いた経験があると理解は格段に速くなるため、学習と並行して軽くプログラミングに触れてみるのはおすすめです。

資格取得と転職活動は並行して進めよう

基本情報技術者試験の学習は、そのままエンジニアとしての基礎体力づくりになります。未経験からの転職を本気で目指すなら、体系的な学習コンテンツと転職支援を一緒に受けられるナミノリの活用も選択肢に入れてみてください。未経験歓迎の求人一覧で市場の求人を見ておくと、資格学習のゴール設定もしやすくなります。

まとめ

  • 基本情報技術者試験はレベル2の国家試験で「ITエンジニアの登竜門」
  • 科目A(知識60問)と科目B(アルゴリズム中心20問)で構成され、それぞれ600点以上で合格
  • 新制度以降の合格率はおおむね40%台と言われるが、未経験者には十分歯ごたえがある
  • ITパスポートとの最大の違いは、プログラミング的思考を問う科目Bの存在
  • 未経験転職では基礎力と学習意欲の証明になり、勉強時間は200時間前後を見込む

難易度の実態がわかれば、あとは計画を立てて進むだけです。受験日を決めて、登竜門への一歩を踏み出しましょう。

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