SQLの勉強方法|未経験エンジニアが最初に覚えるべき理由
全エンジニア共通の必須スキル
SQLの勉強方法を未経験者向けに解説。SQLとは何か、なぜどの職種のエンジニアにも必須なのか、無料で練習できる学習サイト、実務での使われ方、OSS-DBなどの資格まで、データベース初心者が迷わず学べるロードマップを紹介します。
目次
SQLの勉強方法|未経験エンジニアが最初に覚えるべき理由
「エンジニアを目指すならSQLを勉強しておけと言われたけれど、そもそもSQLが何なのか、どう勉強すればいいのか分からない」。プログラミング言語の情報はいくらでも見つかるのに、SQLの学び方はいまひとつピンとこない。そう感じている方は多いのではないでしょうか。
その割に、SQLは地味な存在ではありません。むしろ逆です。フロントエンド、サーバーサイド、インフラ、データ分析。職種を問わず、ほぼすべてのエンジニアが日常的に使う共通スキルなのです。しかも文法がシンプルで学習範囲が比較的狭いため、未経験者が最初に成果を出しやすい分野でもあります。「学びやすいのに一生使える」。これほど投資効率の高いスキルは、そう多くありません。
SQLとは何か、なぜ最初に覚えるべきなのか、無料でどう練習し、実務でどう使われ、どんな資格につながるのか。順にほどいていきましょう。
SQLとは?データベースと話すための言語
SQLとは、データベースに対して「データを取り出して」「データを追加して」といった指示を出すための言語です。プログラミング言語というより、データベース専用の「問い合わせ言語」と呼ばれます。
そもそもデータベースとは、大量のデータを整理して保管しておく仕組みのことです。ネットショップの商品情報や注文履歴、SNSの投稿、銀行の口座残高まで、世の中のほとんどのサービスはデータベースにデータを保存しています。そしてそのデータベースから必要な情報を探し出したり、集計したりするときに使うのがSQLです。
イメージとしては、巨大な倉庫(データベース)に対して「先月の注文の中から、金額が1万円以上のものを日付順に並べて持ってきて」と依頼する注文書がSQLだと考えると分かりやすいでしょう。
なぜSQLは全エンジニア必須なのか
理由1:ほぼすべてのサービスがデータベースを使っている
Webサービスも業務システムもスマホアプリも、裏側には必ずと言っていいほどデータベースがあります。データベースがある以上、そこにアクセスするSQLの知識はどの開発現場でも求められます。
理由2:職種を問わず使う場面がある
サーバーサイドエンジニアはプログラムからデータベースを操作し、インフラエンジニアはデータベースの構築・運用を担い、データアナリストは分析のためにSQLで集計します。営業企画やマーケティングの担当者がSQLでデータを抽出する企業も増えており、エンジニア以外にも広がっているスキルです。
理由3:言語やフレームワークが変わっても廃れない
プログラミング言語やフレームワークには流行り廃りがありますが、SQLは数十年にわたって使われ続けており、今後も当面変わる気配がありません。一度身につければ長く使える、息の長いスキルです。
理由4:学習範囲が狭く、成果が出やすい
プログラミング言語と比べて、SQLで最初に覚えるべき内容は限られています。データの検索・追加・更新・削除という4つの基本操作を押さえれば、実務の入口に立てます。未経験者が「できること」を早く増やしたいなら、SQLは最適な題材です。
SQL学習の4ステップ
| ステップ | 学ぶ内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 1 | データベースの基本概念(テーブル、行、列の考え方) | 数日 |
| 2 | データの検索(条件指定、並べ替え、件数の絞り込み) | 2〜3週間 |
| 3 | 集計と複数テーブルの結合 | 3〜4週間 |
| 4 | データの追加・更新・削除とテーブル設計の基礎 | 2〜3週間 |
ステップ1では、データベースがExcelの表に似た「テーブル」という単位でデータを管理していることを理解します。ここが腹落ちすると、その後の学習が一気に楽になります。
ステップ2の「検索」が、SQL学習の中心です。実務でSQLを使う場面の大半はデータの検索・抽出なので、条件を組み合わせて目的のデータを取り出す練習を、繰り返し行いましょう。
ステップ3の「集計」と「結合」は、初心者が最初につまずきやすい壁です。複数の表をつなぎ合わせて情報を取り出す考え方は、頭の中だけで追うと迷子になります。図を描きながら学ぶと理解しやすくなります。ここを乗り越えれば、実務レベルまであと一歩です。
無料で練習できる学習環境
SQLの学習には「実際に手を動かして試せる環境」が欠かせません。読むだけでは身につかないのです。幸い、環境構築なしで練習できるサービスが充実しています。
- Progate:スライドで学びながらブラウザ上でSQLを実行できる。最初の一周に最適
- paizaラーニング:動画講座と演習問題のセット。問題数が多く反復練習に向く
- ドットインストール:短い動画でデータベースの概念から学べる
- SQL練習サイト:実行環境つきの問題集サイトがあり、腕試しに便利
まずはこうしたブラウザ完結型サービスで基本操作に慣れましょう。その次の一歩として、自分のパソコンに無料のデータベース(PostgreSQLやMySQLなど)を導入して練習すると、実務に近い経験が積めます。データベースの導入は環境構築の練習としても価値があるので、基礎を終えたらぜひ挑戦してみてください。
実務でSQLはどう使われるのか
学習の先にある実務のイメージを持っておきましょう。現場でのSQLの主な使いどころは、次のとおりです。
- 開発中の動作確認:プログラムが正しくデータを保存できているかをSQLで直接確認する
- 調査・障害対応:「このユーザーのデータがおかしい」といった問い合わせを受け、SQLでデータを調べる
- データ抽出の依頼対応:企画部門から「先月の利用者数を出してほしい」と頼まれて集計する
- パフォーマンス改善:遅い処理の原因となっているSQLを見直して高速化する
注目したいのは、上の二つです。未経験入社直後は、調査やデータ抽出といったSQL中心のタスクを任されることが多く、SQLができる新人は現場で重宝されます。エンジニア転職の準備として学ぶ価値が高い理由は、ここにあります。キャリア全体の流れは未経験からITエンジニアになるにはで詳しく解説しています。
SQL関連の資格:OSS-DBやORACLE MASTER
SQLやデータベースの知識を証明する資格には、次のようなものがあります。
- OSS-DB技術者認定試験:オープンソースデータベース(PostgreSQL)を扱う力を認定する国内資格。Silverから挑戦できる
- ORACLE MASTER:Oracle社のデータベースに関する世界的な資格。Bronzeが入門レベル
- 基本情報技術者試験:SQLを含むIT全般の基礎を問う国家試験
未経験からの転職では、資格が必須になることは少ないものです。それでも、体系的な知識の証明として書類選考でプラスに働くことがあります。学習の目標設定としてもちょうどよいので、SQLの基礎を終えたタイミングで検討してみるとよいでしょう。データベースに深く関わるインフラ系の職種に興味がある方は、インフラエンジニアに向いている人の特徴も参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
SQLの習得にはどのくらいかかりますか?
基本的な検索操作なら2〜4週間、集計や結合を含む実務の入口レベルなら2〜3ヶ月が目安です。プログラミング言語より学習範囲が狭いため、短期間で「使える」実感を得やすいのが特徴です。
SQLはプログラミング言語を学ぶ前と後、どちらで勉強すべきですか?
どちらでも問題ありませんが、並行して学ぶのがおすすめです。SQLは前提知識がほとんど要らないため、プログラミング学習の合間に取り組みやすく、気分転換にもなります。Webアプリを作る段階になると必ずデータベースが登場するので、先にSQLの基礎があると学習がスムーズです。
文系・数学が苦手でもSQLは習得できますか?
問題ありません。SQLに必要なのは高度な数学ではなく、「どんな条件でデータを絞り込むか」を整理する論理的な考え方です。Excelでの表の操作や関数に馴染みがある方なら、むしろ入りやすい分野といえます。
SQLだけで就職できますか?
SQL単体での就職は難しいものの、「プログラミング言語+SQL」の組み合わせは未経験転職の定番であり、評価は確実に上がります。またデータ分析系のポジションでは、SQLが選考の必須スキルになっていることも多くあります。
SQLを含めた学習の進め方に迷ったら、体系的な学習コンテンツと転職支援を一緒に受けられるナミノリの活用も検討してみてください。未経験歓迎の求人一覧では、SQLやデータベースの知識が歓迎条件になっている求人も探せます。
まとめ
- SQLはデータベースに指示を出す言語で、ほぼすべてのサービスの裏側で使われている
- 職種を問わず必要とされ、流行り廃りがない一生モノのスキル
- 学習は「概念理解→検索→集計・結合→更新系」の4ステップで2〜3ヶ月が目安
- ブラウザ完結の学習サイトで始め、慣れたら自分のパソコンに環境を作る
- 実務では調査・データ抽出で頻繁に使い、SQLができる未経験者は重宝される
学習範囲が狭く、成果が早く出て、一生使える。SQLはエンジニアを目指す人が最初に取り組むスキルとして理想的です。今日、学習サイトで最初の検索文を実行するところから始めてみましょう。